歯科衛生士の現状を見ると、技術の進展と共にその役割は大きく拡大しています。
しかし、競争も激しくなっており、単に資格を持つだけでは成功とは言えない時代になりました。
充実した歯科衛生士ライフを実現するには、どのような戦略が必要なのでしょうか?
今回は、歯科衛生士の勝ち組になるキャリアアップの戦略についてのお話です。

歯科衛生士の仕事が大好きで、人の役に立ちながら勝ち組を指す歯科衛生士さんへ、充実と成功のサイクルを実現する方法を歯科衛生士歴20年以上のあおリンがご提案します。
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歯科衛生士の役割は、歯科医のアシストだけでなく、患者さんの口腔健康を維持・向上させるための多岐にわたる業務を含みます。
歯科衛生士の主な仕事内容は「診療診療補助」「歯科予防処置」「歯科保健指導」です。
さらに最近は訪問診療等での「在宅や施設での口腔ケア」や「学生や高齢者等の教育活動と公衆衛生」があり、その職務は広範囲にわたります。
クリニックでの日常業務
歯科衛生士のクリニックでの日常業務は、虫歯や歯周病予防の為に患者の口腔内を清潔に保つことに重点を置いています。
具体的な業務としては、歯科予防処置(歯垢や歯石の除去)歯科診療補助(歯科用具の準備、歯科医師のアシスタント、滅菌)歯科予防処置(患者様のブラッシング指導やカルテの記入)があります。

それでは具体的にご紹介します
歯科予防処置
歯科衛生士は歯科医師と比べ患者様とコニュニケーション時間が長くなり、患者様と信頼関係も構築しやすい時間となります。
ですので定期検診業務は、歯科衛生士にとって非常に重要ですし、腕の見せ所です。
歯科予防処置は定期的な口腔検査(歯周病検査)歯垢の付着をチェック、歯石の除去を行います。
また、フッ素塗布も歯科衛生士の大切な業務です。

予防処置は、患者様の長期的な口腔健康を維持するために不可欠です!
歯科診療補助
歯科医師のアシスタントとしても重要な役割を担います。
これらには、印象採得(被せ物の型取り)根管治療、インプラント等の外科処置の治療中の器具の手渡しなどが含まれます。
また、患者が感じる不安を和らげ、治療に臨む心構えを整えるためのサポートも提供します。
歯科保健指導
個々の患者様の生活習慣や健康状態に応じたカスタマイズされた指導を行い、効果的なブラッシング技術や歯間ブラシの使い方を教えます。
また、食生活のアドバイスを行なったり、口臭や歯石の予防についても指導します。
これにより、患者が日常生活の中で自己の口腔衛生を向上させる助けとなります。
在宅医療としての活動
在宅医療や訪問診療においても歯科衛生士は大きな役割を果たします。
特に高齢者や身体障害者など、歯科医院に通院することが困難な患者に対して、在宅、施設訪問を行い口腔ケアを提供します。
この活動を通じて、患者自身が日常の口腔ケアを継続できるよう支援し、口腔内の健康維持を助けます。
また、家族や介護者への指導も行い、総合的な口腔衛生管理を促進します。
教育活動と公衆衛生
歯科衛生士は教育活動においてもその専門知識を生かし、学校や地域社会での歯科保健教育に積極的に参加します。
歯科衛生の基本から予防策に至るまで、様々な情報を提供することで地域全体の口腔健康の向上を目指します。
公衆衛生の観点からも、集団に対する健康促進が重要視され、歯科衛生士はそのキーパーソンとして活躍しています。
このような活動は、歯科専門学校で学んだ知識を活かし、より広い範囲での健康増進に貢献しています。

私の尊敬している先輩は定期的に地域センターなどに出向き、一般の高齢者の方に口腔指導を行っています。
以下は、日本全国の歯科衛生士の年収と時給の分布を示した表です。
年収の分布
年収の範囲 | 割合 (%) |
---|---|
130万円以上 300万円未満 | 31.3 |
300万円以上 400万円未満 | 35.3 |
時給の分布
時給の範囲 | 割合 (%) |
---|---|
1,100円以上 1,300円未満 | 27.3 |
1,300円以上 1,500円未満 | 19.3 |
1,500円以上 1,700円未満 | 18.2 |
「令和2年歯科衛生士の勤務実態調査報告(https://www.jdha.or.jp/pdf/outline/r2-dh_hokoku.pdf)」参照
これらのデータは、日本の歯科衛生士の収入水準を示しており、多くの歯科衛生士が年収300万円以上400万円未満の範囲に集中しています。
また、時給においても1,100円以上1,300円未満が最も高い割合を占めています。

ただ、歯科衛生士の年収は、勤務地、経験、勤務形態など多くの要因に左右されます。
歯科衛生士は、やりがいのある仕事と安定した収入が魅力的な職業ですが、「勝ち組」と言われる歯科衛生士は、一体いくら稼いでいるのでしょうか?
結論から言うと、明確な「勝ち組」の年収ラインを定義することは難しく、勤務形態、経験、スキル、勤務地、医院の規模など様々な要素によって大きく異なります。
ただ一般的に、年収700万円~1000万円稼ぐ歯科衛生士は、「勝ち組」と称されることが多いです。
歯科衛生士としてキャリアを築く過程で「勝ち組」とはどのような状態を指すのか、またそのためにはどのような戦略が必要なのかに注目します。
勝ち組になるためには現状の正確な理解、キャリアパスの構築、必要なスキルの獲得が不可欠です。
こちらでは、歯科衛生士としての成功を目指す上での様々な技術的なアプローチについて探求していきましょう。
歯科衛生士としての基本的なスキルを磨く
勝ち組になるためには、まず基本となるスキルをしっかりと磨くことが不可欠です。
成功を収める歯科衛生士になるには、基礎から応用に至るまでの幅広い技術と知識を身に着けることが必須です。
歯科衛生士としての日々の診療では、予防歯科に重点を置いた歯石除去やプラーク除去をはじめ、さらには矯正歯科、インプラント、外科手術のアシスタントなどさまざまな処置が求められます。
またこれらの治療には、レントゲンを使用した診断技術や、口腔内の状態を詳細に把握する能力が不可欠です。
加えて、患者さんへの予防指導も大切な役割を果たします。
フッ素塗布や適切な歯ブラシの使用方法を指導し、定期的な口腔清掃の重要性を伝えることで、患者の口腔健康を維持し、歯科治療の必要性を減少させることが目指します。
これらの基本スキルを磨くことが、さらに高い専門性を身につけるための土台となります。

私達歯科衛生士が患者様を定期的にメンテナンスでお呼びする事により、クリニック活性化の鍵となります。
コミュニケーションスキルの向上の技術を身につける
患者さんとの効果的なコミュニケーション技術
歯科衛生士として成功するためには、患者さんとの効果的なコミュニケーションが不可欠です。
これには、親身になって患者さんの話を聞く姿勢や、理解しやすい言葉で説明する能力が含まれます。
信頼関係を築くことで、患者さんの治療への協力を得やすくなります。
職場での人間関係を良好にするテクニック
職場での人間関係は、仕事のやりがいだけでなく、キャリアの発展にも大きな影響を与えます。
他のスタッフとのコミュニケーションを円滑にするためには、相手の意見を尊重し、積極的にフィードバックを行うことが重要です。
良好な人間関係は、チームとしてのパフォーマンス向上にも繋がります。
高い専門性を身につける
歯科学の専門的は最新トレンドをキャッチしよう
医療分野は絶えず進化しており、最新の情報や技術を常にキャッチアップする必要があります。
高い専門性を身につけるためには、自分が特化すべき分野を選定することが重要です。
これには自分の興味や強みを理解することから始まります。
例えば、訪問歯科や歯周病治療など、ニーズが高い分野に特化することで、市場価値を高めることができます。
専門性を高めるためには、継続的な学習が欠かせません。これには、定期的に学術会議に参加したり、オンラインでの研修プログラムに登録するなど、様々な方法があります。
常に最新の知識を身につけることで、より専門的なサービスを提供することが可能になります。

とある講習会で歯科衛生士の講師が「5年前の医療の考えはもう古いので常にアップデートする事が必要です。」と仰っていたのがとても印象的でした。
チーム医療におけるコラボレーションの重要性
医療業界ではチーム医療の重要性が高まっています。
歯科衛生士も、歯科医師や他の医療スタッフと協力し、患者さんに最適なケアを提供することが求められます。
チーム内でのコラボレーションを強化することで、より質の高い医療サービスを実現することが可能です。
メンターを見つける
キャリアの成長には、経験豊富なメンターの存在が大きな影響を与えます。
メンターを見つけるには、勉強会やセミナーへの参加、職場内での積極的なコミュニケーションが重要です。また、SNSなどのオンラインプラットフォームを利用して情報交換することも、有用なメンターとの出会いにつながります。
メンターから得られる知識や経験は、自身の道を切り開く強力な手段となります。

私も困った時に相談させて頂くメンターがいます。信頼できる先輩が1人いるだけでとても安心です。
働き方の多様化に対応する
フリーランスとしてのキャリア
働き方の多様化が進む中で、歯科衛生士としてフリーランスで活動する道も広がっています。
自分で仕事を選び、働き方を決めることで、ライフスタイルに合ったキャリアを築くことができます。
ただし、フリーランスとして成功するためには、ビジネススキルも重要になります。
訪問歯科衛生業務の可能性
今後、日本は超高齢化社会になっていきます。
今まではご自身で歯科医院へ通えていた患者様も足が不自由になったり家族の理由等で施設へ入所なさる患者様も多くなっていきます。
これにより、地域に根ざしたサービスを提供することができるようになり、高齢者や障害を持つ方々へのアクセシビリティを高めることができます。
訪問歯科衛生業務は、新たな需要を生み出す可能性があります。

当院も訪問歯科で口腔ケアを行なっております。今後はインプラント治療をされている高齢者も増えていくと思いますのでケアなどは大きな課題になってくるかと思います。
海外で働く歯科衛生士のチャンス
グローバル化が進む中、海外で働くチャンスも増えています。
特に、英語圏や発展途上国では、質の高い歯科医療への需要が高まっており、日本の優れた歯科衛生士の技術が評価されることが多いです。
海外での経験は、視野を広げるだけでなく、キャリアにおいても大きなアセットとなります。
アメリカの歯科衛生士の給与の範囲は、学歴、資格、追加スキル、 専門職に従事した年数など、多くの重要な要素によって大きく異なります 。 2024 年 2 月 26 日時点での米国の歯科衛生士の平均給与は82,960 ドルですが、通常の範囲は73,406 ドルから92,895 ドルの範囲になります。
salary.comより引用

私も周りには成功していらっしゃる歯科衛生士が沢山存在します。
共通しているのは今の現状に満足せず常に前へ進もう、成長したいという意欲を持っている事です。
この気持ちはキャリアアップを目指すには不可欠です。
1.歯科衛生士のキャリアパスを描くいている人
勝ち組になるためには、まず明確なキャリアパスを描くことが大切です。
これには、一般的な歯科衛生士としての勤務を超えて、特定の分野での専門性を深めることや、管理職への進出、さらには教育者としての道など様々な進路があります。
自分の興味や強みを活かし、多様なキャリア形成を目指すことが成功への鍵を握ります。
2.需要と供給の観点で見た歯科衛生士業界を意識する人
歯科衛生士業界を需要と供給の観点で見ると、高齢化社会の進展により、歯科衛生士への需要は今後も増加すると予想されます。
しかし、その需要を満たすためには、質の高いサービスを提供できるプロフェッショナルが求められています。
競争は激しくなる一方で、高い専門性を持ち、患者のニーズに応えることができる歯科衛生士はより多くの機会を得ることができるでしょう。
歯科衛生士としての成功は、技術よりもマインドセットに左右されることが多いです。
患者様の健康をサポートし、信頼を築上げていくためには、自分自身の成長を追求し、常にプラスの姿勢で業務に臨む必要があります。
3.変化を恐れずにチャレンジする心を持つ人
医療業界、特に歯科医療の分野は常に進化しています。
新しい治療方法や技術が次々と登場する中で、変化を恐れずにチャレンジし続ける心が必要です。新しいことへの挑戦は不安を伴いますが、それを乗り越えた先には自分自身の成長が待っています。
更に、チャレンジを重ねることで、未知の領域に対する恐怖心を克服し、柔軟な発想が身につきます。
4.バランスの取れたライフスタイルの追求する人
仕事だけでなく、私生活でもバランスの取れた生活を送ることは、長期的な成功に不可欠です。
ストレスが溜まると仕事のパフォーマンスにも影響を与えますので、定期的にリフレッシュするための時間を作ることが大切です。
趣味や運動など、自分自身をリフレッシュできる活動を見つけ、無理なく続けることが、健康的な心身を維持し、仕事のモチベーションを高める秘訣です。
働きがいのある職場を見つけることは、長期的なキャリアにおいて非常に重要です。
職場選びの際には、自分が学び成長できる環境、チームワークや職場の文化、患者様への接し方など、複数の側面から判断することが大切です。
自分自身の価値観と合致する職場を見つけることで、仕事に対する満足感が高まり、モチベーションの維持が容易になります。
職場での教育が継続的なクリニック
最新の医療情報や技術を学ぶことは、患者様へのより良いケアを提供するために不可欠です。
継続的な職場の教育の活用は、歯科衛生士としてスキルアップとキャリアアップのために欠かせない要素ですし、職場のメンバーとのコミュニケーションも高まり、チームワーク力もアップします。
また、継続教育を通じて講師との新しい人脈を築くこともでき、将来的なキャリアチェンジの機会にも繋がります。
歯科衛生士としての勝ち組になるためには、高い専門性の習得、コミュニケーションスキルの向上、そして働き方の多様化への適応が不可欠です。
最新の歯科医学トレンドに精通し、特化分野を選定することで専門性を深めることが重要。患者さんや職場の人たちとの円滑なコミュニケーションを実現する能力は、日々の業務をスムーズに進め、チーム医療における貢献を高めます。
さらに、フリーランスの道を探る、海外での勤務を検討するなど、柔軟な働き方を模索することで、自らのキャリアを豊かにすることが可能です。
成功への道は、自己成長への意欲を持ち、新たな挑戦を恐れず、バランスの取れたライフスタイルを実現することから始まります。
勝ち組歯科衛生士への道は、継続教育の活用、メンターの導き、そして働きがいのある職場選びを通じて、キャリアの再設定と長期的な計画により実現します。生涯にわたる学びを大切にしつつ、歯科衛生士としての充実と成功のサイクルを確立することが、最終的な目標となりえます。