私は歯科衛生士に向いていない気がします。
今の歯科衛生士の働き方以外に別の道へすすめるかなぁ。
歯科衛生士の仕事に就いてしばらく経つと、「自分には向いていないのではないか」と感じる瞬間が訪れることがあります。
これは決して特別なことではなく、多くの歯科衛生士が通る道です。

私も歯科衛生士になって3、4年目の頃色々と仕事が面白くなくて、向いてないかもと思った事もありました。
そこで今回の記事は「歯科衛生士に向いていないと感じる理由」、「歯科衛生士が向いていないと感じた時の4つの対処法」、私が「歯科衛生士に向いていないかも」を克服できた突破口をお話したいと思います。

私の歯科衛生士仲間のリアルな話も紹介しますね。
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1.コミュニケーションが苦手な人

私は基本的に人見知りな性格なので、できればあまり患者さんとお話したくありません。

同期で性格のきつい歯科衛生士がいます。更に真面目な性格で患者様に寄り添える事が出来ず、TBIをする時はいつも患者様に怒っている言い方でヒヤヒヤします。
歯科衛生士は患者と直接向き合いながら仕事をする機会が多い職業です。そのため、患者とのコミュニケーションに自信がない場合や、他人との会話が苦手な人にとっては、日々の業務が大きなストレスとなりがちです。
患者さんの中には緊張している人や不機嫌な人もおり、そのような状況でも冷静に対応しなければならないため、心の余裕を保つのが難しいことがあります。
また、どうしても時間に追われる私達は心に余裕が無くなってしまい、患者様に対して言い方がキツくなってしまいがちです。
結果、「歯科衛生士の態度が悪い」とクレームになる事があります。

新米歯科衛生士だった若かりしあおリンは上から目線でTBIなどをしていたようで、患者様に良く怒られていました。
2. 細かい作業が不得意な人
歯科衛生士の仕事には、スケーリングや歯石除去、器具の取り扱いなど、正確さが求められる細かい作業が含まれます。
これらの業務に対して苦手意識を持つ人は、日々の仕事がプレッシャーとなり、次第に「自分には向いていない」と感じるようになることがあります。
特に、手先の器用さが必要な場面での失敗が重なると、自信喪失にもつながります。

私はTeC(テック 仮歯)が作れません。どうしても芸術的(?)な仮歯しか出来ず時間もかかり今の職場では先輩衛生士にお願いをしています。どうも苦手です(笑)
3.体力に自信がない人
歯科衛生士の仕事は、患者の口腔ケアを支えるという重要な責任を担う一方で、体力的にも精神的にも消耗する場面が多いです。
アシスタント業務の場合は立ち仕事が基本であり、長時間にわたる治療を行うことも珍しくありません。
さらに、複数の患者を効率よく対応する必要があり、スケジュールに追われることもあります。
このような労働環境にストレスを感じやすい人にとっては、仕事の継続が困難に思えることがあります。

後輩の歯科衛生士で体力が無く休みがちの人がいました。歯科衛生士は体力勝負だと思います。
4.感情のコントロールができない人

イライラを隠せない同僚がいます。クリニックの雰囲気が悪くなって凄く嫌です。
上記の「コミュニケーションが苦手な人」にも書きましたが、歯科衛生士の仕事は時間に追われタスクも多いので忙しくなると感情のコントロールが出来なくなり、イライラしがちになります。
デンタルクリニックは狭い空間なのでそれが周りのスタッフや患者様にも伝わりトラブルの原因になります。
5. プレッシャーを感じやすい人

担当している患者様の口腔内が全然良くならない時はなんか落ち込みます、、、。
歯科衛生士の仕事は、歯科医師の補助だけではなく、患者の健康状態を左右する重要な役割を担っています。
そのため、ミスが許されない状況が多く、強い責任感が求められます。
このプレッシャーを重く感じる人は、日々の仕事で心身ともに疲弊しやすく、「向いていない」と感じてしまうことがあります。

おっとりしている後輩は忙しいクリニックの雰囲気がプレッシャーに感じているらしく、いつも泣いています。
Hさんの後輩歯科衛生士さんのケースもよく見られます。
クリニックによっては歯科衛生士業務だけではなく歯科診療補助も担う所もあり、テキパキ行動が出来ない歯科衛生士は歯科助手に注意されてしまうケースもあり自信喪失に繋がります。
6. 新しいスキルや知識を習得するのが苦手な人
歯科衛生士の分野では、医療技術や治療法が日々進歩しており、継続的な学びが求められます。
定期的なセミナーや研修への参加が必要であることに加え、患者様ごとに異なるケースに対応するための柔軟性も必要です。
このようなスキルアップに対して抵抗がある人や、学び続けることに苦手意識がある人は、仕事へのモチベーションを維持するのが難しいと感じることが多いです。

医療も日進月歩なので定期的なアップデートが必要となります。

1.自己分析を徹底してみよう
まずは、自分がなぜ「向いていない」と感じるのかを冷静に分析することが必要です。漠然とした不安感を抱えるのではなく、具体的な原因を特定することで、適切な対処法が見つかります。
1-1自分の強みと弱みを整理してみる
自分が得意としている分野と、苦手と感じている分野をリスト化しましょう。
たとえば、患者とのコミュニケーションが得意であればその部分を活かす方法を考え、細かい技術作業が苦手であればそのスキルを補う手段を探すことができます。
1-2具体的な問題を明確にする
どの業務がストレスの原因になっているのかを具体的に洗い出します。
たとえば、患者対応が苦手なのか、職場環境に問題を感じているのか、あるいはスキル不足が不安の原因なのかを特定します。
問題の背景を分析することで、現状を改善するための一歩が見えてきます。
2.現在の環境を整えられるか考えてみよう
自分が感じる問題の多くが職場環境に起因している場合、現在の環境を整えられるか考えてみましょう。
小さな改善でも、気持ちや仕事の質が大きく変わることがあります。
2-1職場で問題点がないか
同僚や上司と積極的にコミュニケーションを図り、問題を共有することで、改善策が見つかることがあります。
仕事の負担が偏っている場合には、業務分担を見直す提案をすることも有効です。

先ほども述べましたが私は歯科衛生士歴20年以上ですが昔からTeCが作れません。以前は作れない自分が情けなく頑張っていましたが、時間が掛かり、患者様やスタッフに迷惑をかけたのでそれ以降は先輩にお願いをしています。
2-2仲間の意見を聞いてみたり相談する
同じ境遇の仲間や同級生、先輩歯科衛生士の意見を聞くことで、新たな視点を得られることがあります。
仲間に相談する事で自分の価値を再認識出来たり、時には前に進めるよう支援をしてたり、不安や恐れを乗り越える助けにもなってくれるかもしれません。
「自分には向いていない」と思う気持ちは、視野を狭くしてしまい、どんどん塞ぎ込んでしまい前向きに考えられなくなります。
特に一人で悩んでいると、ネガティヴなどんどん膨らんで落ち込んでしまうので、そんなときは、一人で抱え込まず、周りに相談することが非常に効果的です。
同僚や先輩、時には家族や友人に話すことで、新しい視点やアイデアが得られ、心が軽くなることもあります。
職場内に相談できる相手がいない場合は、勉強会やコミュニティに参加するのも良い方法です。
同じ業界の人たちと話すことで共感を得られます。

所属している歯科衛生士のスタディーグループの仲間や歯科衛生士学校の同級生、同じ業界だった友達に色々支えられています。
3.働き方を見直してみよう
現在、転職または勤務先を替えたいと考えている」割合が、20~39 歳で 2 割を超えており、その内 5%は歯科衛生士以外の職を考えています
歯科衛生士の勤務実態調査報告書の記載にもあるように、若い世代ほど現在の職場や働き方に不満を持っている人も多いと思われます。
ですので現在の働き方にストレスや限界を感じている場合、働き方自体を変えることも選択肢の一つです。
自分に合った労働条件や雰囲気の職場を探すことで、仕事への不安やストレスを軽減できる可能性があります。
3-1パートや派遣として働く
フルタイムで働くことが難しい場合、パートや派遣という選択肢もあります。勤務時間や勤務日を柔軟に選べるため、負担を減らすことができます。
特定の分野に特化した仕事を選ぶことで、自分の得意な分野で活躍できる可能性もあります。
3-2フリーランスとして働く
歯科衛生士としての経験を活かしてフリーランスとして働くことで、自分のペースで仕事を進めることができます。
訪問歯科や講師活動など、自分のスキルを活かせる場を選ぶことが可能です。
働く場所や時間を自由に選べるため、ストレスを大幅に軽減できる場合があります。
4.一旦歯科業界から離れて別の仕事をする!
もし歯科衛生士という仕事そのものが向いていないと感じる場合、思い切って一旦離れてみるのも手段の1つです。
自分の興味や特技を活かして、新しい分野に挑戦することも可能ならそちらの方向に進んでみてはどうでしょうか。
私の友人でも歯科衛生士の仕事を離れて全く別の業種の仕事をしている人も多くいます。
もしくは旅に出るとか、、、、。
年齢が可能なら海外に出てワーキングホリデーという選択もありますよね。

20代後半の頃、オーストラリアにワーホリに行きたくて資料請求までしましたが、勇気が無く諦めてしまった事を今でも後悔しています。
「向いていない」と感じるのは自分の思い込みだったと気づいた時が突破口だった!
私が「歯科衛生士に向いていないかも」と初めて思った時はまだ臨床経験が2,3年目の時に男性の患者様(父親と同世代位)とあまり上手くコミュニケーションが取れず、加えて立て続けに嫌な事を言われ何度もクリニックで涙を流しました。
今思えば当時は経験が浅く、特にその世代にはあまり関わりを持ったことが無かった為、苦手意識を持ったまま患者様と接していた為それが伝わってしまったのだと思います。
さらに印象採得がどうしても上手くいかず、ミスをして患者さんに不安を与えたことが何度もあります。
その時は凄く落ち込みますが「これは誰もが通る道だ」と自分自身を励ましていました。
その後、何度も先生や先輩からコツを学んで練習し、段々と失敗をしなくなりました。

失敗しても「大丈夫だよ」と言ったくださった患者様には感謝しかありません。
でも、ある日先輩からこんな言葉をもらいました。

それは『向いてない』んじゃなくて、まだ慣れていないだけよ。
そのときは正直、ピンときませんでした。
でも、臨床経験を重ねていくうちに、少しずつ患者様とのコミュニケーションのコツが掴めてきて、ある程度の慣れが生じたとき、「あの時感じていた『向いていない』って、ただの思い込みだったんだ」と気づきました。
最初の頃は技術不足や自信のなさから生じる「不安」が、「向いていない」という気持ちにすり替わっていたのだと思います。

今回は20年以上歯科衛生士を続けている私が、自身の体験や、臨床経験豊富な仲間の意見も踏まえて、
をお話しました。
歯科衛生士として働く中で「向いていない」と感じることがあっても、それは多くの人が経験します。
体力や精神的なストレス、対人スキルの必要性など、さまざまな原因が考えられますが、それぞれに適した対策を講じることで状況を改善することが可能です。
しかし、仕事がストレスで続けられないのなら、離れてみて別の仕事をしてみるのも良いと思います。
もしかしたらまた歯科衛生士に戻りたいと思うかもしれないですし、戻った先のクリニックで「歯科衛生士に向いてるかも」と思えるかも知れません。
お読み頂きありがとうございました。