この記事でわかること
インプラント手術を終えたばかりの部位は歯ブラシで磨かない
インプラント手術部位以外の歯は通常通り行なっても良い
被せ物が入ったインプラントは念入りな口腔ケアが必要である
インプラント(implant)とは人の身体に人工物を入れる総称です。
歯科では歯を根っこごと失ってしまった部位にインプラントを埋め込んで人工的な根を作り、インプラントを土台にして人工的な歯を被せます。
歯科に関わらず医科でも整形外科の人工関節や美容外科で入れるシリコンもインプラントと呼ばれます。
インプラントは失った歯を取り戻す治療ですので天然歯と同じような感覚で咬む事ができます。
インプラント手術を行なった直後は傷口になっていますので、通常通り歯ブラシを当ててしまうと出血したり、痛みがでてしまう可能性があります。
だいたい7日〜10日位は歯ブラシで磨かないようにして下さい。
クリニックによっては柔らかい歯ブラシを渡してくれたり、殺菌作用の高いうがい薬を処方する所もあります。
インプラント手術後は強くブラシを当てたり、強いうがいは避けて下さい。
インプラントを埋めた部位以外のブラッシングは通常通り行って構いません。
ただし、インプラントを埋めた部位に歯ブラシ等が当たってしまわないように注意が必要ですので気をつけて
磨いて下さい。
傷口に歯ブラシが当たってしまわないか心配な人は、傷口が落ち着くまでの間は、柔らかめの歯ブラシでブラッシングしても大丈夫です。
また、歯間ブラシやデンタルフロス、ポイントブラシのような補助的清掃用具を使用して丁寧に磨いて下さい。
歯磨き粉はジェルタイプのものをオススメします。
粒子が大きめ(粒タイプ)のものは傷口に入り込んでしまい、トラブルになる可能性がありますので使用をお控え下さい。
インプラント手術が終わって、仮歯で生活される人も多く見られます。
仮歯はプラスチックなので性質上プラークが溜まりやすく不潔になってしまいますので注意深く磨いて下さい。
ポイントブラシや歯間ブラシがとても有効的です。
仮歯が取れるか心配という患者様のお声も多く聞きますが、歯ブラシの力だけでは取れる事が余り考えにくいので
安心してケアをして下さい。
いよいよインプラント治療の最終的な被せ物は入ったら、ケアがとても大切になってきます。
インプラントの被せ物は天然歯よりも、構造上でとても磨きづらくプラークが溜まりやすいので念入りなケアが必要となります。
インプラントは細菌感染を起こしてしまうと、歯周病のような状態のインプラント周囲炎という骨が溶けてしまい、インプラントが抜け落ちてしまう症状になってしまう可能性があります。
インプラント周囲炎にならない為にもしっかりとしたセルフケアと歯科医師や歯科衛生士が行うプロフェッショナルケアでメンテナンスを行いましょう。
定期的なメンテンスを受けることでインプラントの長持ちにも繋がります。
メンテナンスの時期は主治医の指示にもよりますが最低1年に2、3回が理想です。
いかがでしたか?今回はインプラント後の口腔ケアについてお話ししました。
インプラントを終えたばかりの部位は傷口になっていますので、主治医の指示に従い、気をつけて口腔ケアを行なって下さい。
被せ物が入ったインプラントはインプラント周囲炎にならないように念入りなセルフケアと歯科医師や歯科衛生士によるプロフェッショナルケアが必要です。