タバコはインプラントに悪影響を及ぼしますし、インプラントをお考えの人はタバコはNGです。
タバコがどうしてインプラントに悪影響なのか、お話します。
この記事でわかること
・タバコを吸うとインプラントと骨がくっ付かない場合がある
・タバコは免疫力を低下させる
・タバコを吸うと唾液量が低下する
・喫煙者はインプラント保証の対象外になる場合が多い
インプラント(implant)とは人の身体に人工物を入れる総称です。
歯科では歯を根っこごと失ってしまった部位にインプラントを埋め込んで人工的な根を作り、インプラントを土台にして人工的な歯を被せます。
歯科に関わらず医科でも整形外科の人工関節や美容外科で入れるシリコンもインプラントと呼ばれます。
インプラントは失った歯を取り戻す治療ですので天然歯と同じような感覚で咬む事ができます。
タバコに含まれているニコチンは血管を収縮させ、血行不良になります。
インプラントの殆どはチタンという素材で出来ています。チタンは生体親和性が高く、身体の一部と認識して骨とくっ付きます。
チタンが骨とくっ付く時に必要なのが血液です。血液は骨を再生する栄養なので、タバコのせいでインプラント周りの組織が栄養不足に陥り、インプラントと骨がくっ付かない事があります。
タバコを吸うと肺は一時的に一酸化酸素が増え、酸素不足になってしまいます。
肺には多くの免疫細胞が存在していて、酸素が不足すると、身体の抵抗力や免疫力に影響を及ぼします。
口の中にも多くの細菌が存在しており、免疫力が低下すると歯周病菌に勝てず、歯肉が腫れて、骨が吸収してしまい、歯周病のような症状(インプラント周囲炎)になってしまい、インプラントが抜け落ちてしまいます。
タバコを吸うと唾液量の低下にも繋がります。
唾液は口の中の細菌を洗い流してくれたり、殺菌作用があるため(自浄作用)、唾液量が低下すると口の中の細菌が増えてしまい、インプラント周囲炎になる可能性が高くなります。
これまでお話したように、タバコはインプラントに悪影響しか与えません。
骨とくっ付かなかったり、くっ付いても直ぐに抜けてしまう可能性が高くなるので、ほとんどのクリニックでは喫煙者はインプラント保証が対象外になります。
また、喫煙者はインプラント治療を断られてしまう事もあります。
いかがでしたか?タバコはインプラントにとって悪影響しかありません。
インプラント治療を成功させて、長くお使いになる為にも、喫煙者の人は出来るだけ禁煙を心掛けて頂けたらと思います。