インプラント治療は、失った歯を取り戻す治療です生活の質が上がり食べる喜びを取り戻す事も可能となります。
しかしながらその過程と結果には多くの人が悩み、時に後悔を感じることもあります。
今回の記事では失敗しないための重要ポイントや、信頼できる歯科医院の選び方、日々のケアのコツもご紹介します。
インプラント治療を検討している方はもちろん、すでに治療を受けた方にも役立つと思いますので是非参考にして下さいね。
インプラント(implant)とは人の身体に人工物を入れる総称です。
歯科では歯を根っこごと失ってしまった部位にインプラントを埋め込んで人工的な根を作り、インプラントを土台にして人工的な歯を被せます。
歯科に関わらず医科でも整形外科の人工関節や美容外科で入れるシリコンもインプラントと呼ばれます。
インプラントは失った歯を取り戻す治療ですので天然歯と同じような感覚で咬む事ができます。
1 すぐにインプラントが抜けてしまった
1手術時の埋入角度と深さが適切ではない
インプラントは骨の中にチタンを埋め込む手術です。骨の厚さやチタンの長さは人それぞれですが、適切でなければ骨とくっ付かなかったり、骨からチタンが貫通してしまう可能性があります。
2ドリリング中にオーバーヒートをしてしまう
手術中はドリルを回転させながら骨に穴を開けます。その際にオーバーヒートを起こして骨がダメージを起こし、上手くチタンと骨がくっ付かない可能性があります。
3インプラントに過剰な力がかかっている
インプラント手術を終えたら、3ヶ月〜半年位チタンと骨がくっ付くまで 寝かせますが、その期間にインプラントに過剰な力がかかるとインプラントが骨とくっ付かない場合があります。
4全身疾患がある、喫煙者である
インプラント治療を行う場合、糖尿病や高血圧などの全身疾患や喫煙者はインプラントの早期脱落の原因となります。
2 痛みがある
上顎の痛みのトラブルは上顎洞炎の可能性が高い
手術の刺激によって上顎洞炎になってしまったり、元々上顎洞に炎症があったまま手術をすると腫れや痛みを生じて、インプラントの早期脱落の原因になります。
手術中に神経に触れてしまった
特に下顎の手術時にトラブルになりやすい例です。
下顎には下歯槽神経という太い動脈が走っており、手術時に下歯槽神経に触れてしまうと痛みが続いたり、痺れが出てしまう可能性があります。
インプラント周囲炎になってしまった
口腔内の状態が悪かったり、歯周病の歯があるとインプラントも感染を起こしてしまい、インプラントが抜けてしまいます。
インプラント周囲炎にならないためにも手術前の口腔内管理は徹底しましょう。
インプラント事前診査からインプラント治療が終わった時までの流れをしっかりと説明をしてもらえるクリニックだと安心できますよね。
また、わからないことや疑問に思っている事を患者様と真摯に向き合ってもらえるクリニックかどうかも確認して下さい。
インプラント治療は手術になりますので、全身疾患をお持ちの方や、お薬を多数服用している方はリスクが高い場合があります。
全身疾患によってはインプラント治療が難しい場合も御座いますので、全身疾患をお持ちの方は歯科医師やスタッフにしっかりと伝えてください。
インプラント治療のメリットデメリット、など詳しい説明や費用の説明についてしっかりと聞く
インプラントのメリットデメリットやよくある質問をまとめました。
メリット
- 審美性の良さと自然な見た目
- 咀嚼能力の向上と食事の快適さ
- 骨の健康維持と長期的な効果
デメリット
- 高い治療費用と保険適用外
- 外科手術の必要性とそのリスク
- 治療期間の長さと維持管理
- インプラントの費用を教えて下さい
- 地域差や材料によって価格差はありますが1本あたり30万円〜50万円と言われています。
骨を作ったり他の手術が必要な場合は別途費用がかかる場合もあります。
- インプラントは永久的に持ちますか?
- インプラントの平均寿命は約10年〜15年と言われています。ただし、メンテナンスや全身疾患や喫煙の有無で大きく変わります。
- インプラントが入っていると見た目でわかりますか?
- インプラントは自費診療なので色や形など見た目も考慮出来ます。
- インプラント治療はどの位の期間がかかりますか?
- インプラント治療は診査診断から被せ物が入るまで数ヶ月から1年以上かかることがあります。
患者様の全身状態や口腔内の状態によって大きく差が出ます。
- インプラントは誰でもできますか?
- インプラント治療には外科手術が必要なので心疾患や糖尿病など全身疾患がある方は難しい場合もあります。
CT撮影をして骨の厚さや神経の位置の説明を聞く
インプラント手術は事前の診査診断がとても重要です。
レントゲンとCT撮影で骨の厚みや高さ、神経までの位置を確認してプランニングを行います。
これらの診断を誤ってしまうと神経を損傷して出血が出たり、痺れが出てしまうトラブルになります。
また上顎にインプラントを行う場合、上顎洞炎を起こしてしまうトラブルもありますので根の病気や副鼻腔炎をお持ちの方は事前に治療を行う必要があります。
メンテナンスの重要性について話を聞く
インプラント治療を終えたらメンテナンスがとても重要となります。インプラント治療を始める前にメンテナンス期間も確認をしましょう。
インプラントはインプラント周囲炎という天然歯の歯周病のような症状になり、ひどくなるとインプラント体が抜けてしまう事があります。
インプラント周囲炎を防ぐためには、クリニックの定められた期間でクリーニング等とプロフェッショナルケアを受けて下さい。
インプラントが埋まっている所は構造が複雑ですのでしっかりと歯科医師や歯科衛生士にどのような物を使うべきか指導してもらい、セルフケアもしっかりと行う必要があります。
定められた期間のメンテナンスを受けないと保証対象外になる場合もある事も知っておきましょう
インプラントのトラブルとしては、インプラント周囲炎、上部構造やアバットメントの破損緩み、噛み合う対合歯の痛みなどが挙げられますが、これらはメンテンス時に歯科医師や歯科衛生士がしっかりとチェックします。
インプラント治療を終えて放置をしてしまうと、これらのトラブルになった時クリニックで定められた期間にメンテナンスを受けなければ、保証対象外になる場合もあります。
インプラント治療は生活の質が上がったり食べる楽しさを取り戻すことができるとても良い治療ですが、時には後悔してしまうこともあります。
後悔しないために今回お話させて頂いたをしっかりと確認して後悔のないインプラント治療を受けて頂けたらと思います。